ダウン症の可能性を告げられた忘れられない日

ダウン症子育てをとことん楽しむブログ

こんにちは。ダウン症児の子育てをしている
ゆうママです。

出産後数日で、わが子に染色体異常があり、「ダウン症」の可能性が高いとの告知を受けました。

この突然の告知に私たち夫婦は深くショックを受け、まるで「暗黒期」に突入したような気持ちに。

気持ちが整理できず、不安や悲しみに包まれながらも、それでも息子への愛しさが日々強くなり、複雑な思いが交錯する日々が続きました。

今回は「ダウン症」告知から、退院までの記録です。

医師からの告知:ダウン症の可能性を断言

合併症

医師に呼び出され、旦那が病院に駆けつけました。

コロナの影響で面会が禁止されていたため、旦那の顔を見ることで少し安心し、出産後のハイな状態で感じていた不安も少し薄れていきました。
旦那も少し不安は抱えていたものの、深刻な話があるとは思っていませんでした。

部屋に入る前に、医師から「看護師2人に立ち会ってもらいます」と言われ、部屋に入ると初めて見る先生が一人。
大学病院の小児科医で、新生児を担当している先生でした。

部屋には看護師2人、医師1人、旦那と私。
この時、まだ不安というよりも、幸せな気持ちで胸がいっぱいで、まさに幸せの絶頂。

そして、医師が静かに、順を追って話し始めました。

最初に説明を受けたのは、息子の健康面に関することでした。

  • 「動脈管開存症」
    出産後、自然に閉じるはずの動脈管が開いたままで、赤ちゃんの心臓から肺へ血液を送り出す動脈管が出生後も閉じず、血液が異常に流れる病状。
  • 「水腎症」
    水腎症は腎臓が尿で圧迫され、腎機能に影響を与える可能性があります。

これらの病気は、ダウン症に伴う合併症の一部で、専門的な治療や管理が必要です。息子が健康を取り戻すためには、どれも見逃せない大事な問題でした。

「私は息子を健康に産んであげられなかった。」

その言葉に、深い落胆を感じました。「緊急手術が必要な状態ではないので、経過観察を続けましょう」と言われました。
不幸中の幸いとはいえ、心の中では、息子がこれからどうなるのか、手術が必要になるのか、たくさんの不安と疑問が渦巻いていました。

ダウン症の兆候を指摘された瞬間

医師の説明が続き、突然の一言がありました。

「ご両親のお顔を見て、私はお子さんがご両親のどちらにも似ていないと思います。そう思いませんか?」

その言葉に驚き、嫌悪感を感じました。初対面の医師が、マスク越しに何故こんなことを言うのか理解できませんでした。

「目が離れていると思いませんか?鼻が低い、耳の穴の位置が低い、手のひらにますかけ線がある。13・18・21、こんな数字を聞いたことがありますか?」

そして医師の口から決定的な一言。

「お子さんはダウン症です」

それまでの医師の説明が徐々に不安を募らせ、最終的にこの診断を受け入れなければならない現実に直面しました。ダウン症の特徴として、目が離れている、鼻が低い、手のひらにますかけ線があることを指摘され、私は言葉を失い、涙を堪えられませんでした。

「暗黒期」突入

ここからは検索しては泣く。泣いては検索する。
ただただこれの繰り返しでした。
私がネット検索をしたときは本当にネガティブな事ばかり。

誰か私に少しでも良いからポジティブな情報を教えてよ・・・

こんな時なのに、旦那さんに側にいて欲しいのにコロナで面会できず、ビデオ通話をしてはまた泣いていました。

悲しみのどん底なのにNICUにいるわが子に面会に行くと、何とも可愛い寝顔。
出産後と1mmも変わらない愛しい気持ち。
そんな愛しいわが子にこれから先つらい人生が待っていると思うと、私はこの子を産んではいかなかったのか?いつかこの子が「産んでほしくなかった」と思う日が来るのでは?
そんなことを思うとわが子の前でも泣き崩れました。
看護師さんが無言で私の背中を擦ってくれたのを覚えています。

正反対の気持ちの間

一緒に写真を撮りましたが、私の顔は泣き腫らして酷い顔でした。息子が大きくなったらこの時のことを素直に伝えようと思います。寝顔が何とも可愛くて離れたくなかったのを覚えています。

病室にいる間はずっとどん底でした。眠れず食事も喉を通らず、泣くだけ。
「きっと産んではいけなかったんだ。かわいそうな子を産んでしまったんだ」
そんな気持ちでいっぱいになりました。

だけど不思議な感情ですがNICUでわが子を抱っこ出来るようになり、小さな手や頬に触れると、本当に可愛くて、可愛くて、
「ずっと一緒にいたい。生まれてきてくれてありがとう。私の所に来てくれて、流産せずに生き抜いてくれてありがとう」

病室で思う気持ちとわが子を目の前にした時では全く違うまるで正反対の気持ちに。
赤ちゃんの愛される力ってすごいですね。

この正反対の気持ちは愛しいと思えば思うほど、私は産んで良かったのか?の疑問の気持ちを大きくしました。辛い人生を送らせたくない親としての心情だったと思います。

息子を病院に残して一人で退院

あまりに私が食事を取らず泣き続けるので看護師さんが早めの退院を提案して下さいました。
息子は小さく生まれたので体重が増えるまでNICUに。
一緒に退院すると思っていたのに私だけ先に帰るのは、出産が夢だったのかと思うほどぽっかりと心に穴が開きました。

家に帰って息子の写真を見るとやはり愛しさが溢れます。
夢なんかじゃない。可愛いわが子は病院で生きるために頑張っている。

退院してからは毎日病院に母乳を運ぶ日々が始まりました。

夜中に目を開けたところを看護師さんが撮って下さいました。なんて可愛い子なんだろうと何度も、何度もこの写真を家で見ていました。

次回はあっさりと抜け出した「暗黒期」からお話を書きます。こんなに人生どん底だと思ったのに。

それではまた。

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